もくもく会に行ったのに、もくもくしてたのはAIだった。

もくもく会で黙々としてたのは、AIだった

10月15日、渋谷のもくもく会に行ってきた。11時から16時くらいまで。

帰ってから、その日の Claude Code のログを全部見返してみた。何を作ったのか、自分でもちゃんと覚えてなかったから。

で、わかったこと。

僕、ぜんぜん黙々としてなかった。

5時間で、AIに出した指示はだいたい35回。1時間20分、一言も話しかけてない時間もあった。そのあいだも、裏ではアプリ開発やら、漫画の作画やバンドの動画が勝手に進んでた。

黙々と手を動かしてたのは、AIのほうだった。

その日にやったことから、8つ紹介する。お客さんや、会場で会った人の名前は伏せてます。

1つめ:まずは、まじめな仕事を片づけた

最初は、いつもの仕事から。

お客さんの毎週の集計と、アンケートの分析。AI に読ませて、1時間ほどで終わった。

自分の案を2つぶつけたら、返ってきたのは「1つめは進めるべき。2つめは半分だけ」。ちょっと悔しい。でも、データを並べられると、そのとおりだった。

2つめ:会場で見せてもらった画面を、その日のうちにVC向けの資料にした

会場で、ある起業家と話した。写真のアプリを作ってて、もうけっこうな数のユーザーがいる。

「次の版はこんな感じなんです」と、スマホで開発中の画面を見せてくれた。

その写真を3枚もらって、AIに渡した。

  • VCに見せる想定のスライド 11枚
  • 音声つきの15秒の縦動画

ここまで、だいたい1時間。

最初は6枚で作ってもらったんだけど、「もっとシンプルに。10枚になってもいいから、これが新しいビジョンだってVCに伝わるように」と頼み直した。そこから、コミュニケーションの道具の歴史 → いまのアプリで何が続かなかったか → ビジョン → 実績 → 新しい画面、という流れになった。

動画でひとつおもしろかったのが、ナレーション。

速くした「次へ」が、「過ぎへ」に聞こえる。等速に戻しても、文字起こしにかけると「好きへ」と出る。最後は、人の耳で決めるしかなかった。

話を聞いて、その日のうちに形にする。もくもく会っぽくはないけど、この日いちばん楽しかったのはこれ。

3つめ:自作のRPGを、AIに3章まで遊ばせた

いま、個人で RPG を作ってる。

会場では音を出せないので、「音声オフで、3章まで話を進めて」と AI に頼んだ。AI がゲームを自動で遊んで、3章の頭で止めてくれる……はずだった。

通り過ぎた。

3章の終わり近くまで進んでて、見たかった場面を全部飛ばしてた。止める位置の指定が、自動プレイを始めた瞬間に消える作りになってたらしい。やり直して6分。

で、自分で遊んでみたら、町の中でやたら引っかかる。

これを AI に言ったら、原因が見つかった。壁に当たったら横に滑って通す仕組みが、まっすぐ横や縦に歩くときだけ効いてなかった。滑った分を、同じ一歩の中で元の位置に戻してたんだよね。

  • 壁ぞいに滑る幅を 12px → 22px に
  • 石段の入口のすき間を 20px → 70px に
  • 道の上に立ってたおばあちゃんを、ちょっと横へ

これ、全部の画面に効く直しだった。自分で歩いてみないと、たぶん見つからなかった。

当たり判定を見えるようにした町の画面。赤い枠が壁、緑の点が歩ける所
当たり判定を見えるようにした町の画面。赤い枠が壁、緑の点が歩ける所
戦闘の画面
戦闘の画面
町の曲(30秒)

4つめ:急にモンゴルの歴史が気になって、ポッドキャストにした

午後、なぜか急に、モンゴルの歴史を知りたくなった。

で、AI に「モンゴルのもうこだん、について調べて」と頼んだら、蒙古斑の解説が返ってきた。

違う、そうじゃない。

言いたかったのは「蒙古(モンゴル)帝国」。3回言い直して、やっと本題に入れた。

日本との関わりを調べてもらって、1分くらいで話せるポッドキャスト風の台本にしてもらった。それを、うちの会社のマスコット「ラピットくん」のサムネと、女性の声の読み上げにした。

ここまで、11分。

1分でわかるポッドキャスト「モンゴル帝国と日本」
1分でわかるポッドキャスト「モンゴル帝国と日本」
モンゴル帝国と日本(約1分20秒)

元寇、神風、そのあと日本がどうなったかまで、1分ちょっとで聞ける。

正直、作ったあとに、自分がいちばん勉強になった。

5つめ:韓国の居酒屋のしくみを、日本の店向けのデモにした

韓国には、テーブルのタブレットで、ほかのテーブルとゲームをしたりメッセージを送ったりできる居酒屋がある。

これを、専用の端末なしで、スマホのQRだけで動くようにしてみた。

  • となりの卓にスタンプを送る
  • 卓どうしで、じゃんけん・早押し・数字当て
  • 勝つとコインがたまって、ドリンクを贈れる
  • 連絡先やURLを書くと、自動で伏せ字になる
  • 閉店のボタンで、トークも記録も全部消える

最初のプランから、動くデモとQRまで、だいたい3時間。

お客さんのスマホの画面
お客さんのスマホの画面
店内のモニター。コインのランキングと、いま起きていること
店内のモニター。コインのランキングと、いま起きていること

言葉は「ナンパ」じゃなくて「相席エンタメ」にした。ここ、けっこう大事だと思ってる。

6つめ:会場で見せたら「Macでは使えないの?」

僕の会社で作ってる FolderOS も、会場で見せた。

FolderOS は、フォルダを見る・探すためのアプリ。Word や Excel の中身まで、1秒かからずに探せる。

「入金」で探すと、Word・Excel・CSVの中身まで当たる
「入金」で探すと、Word・Excel・CSVの中身まで当たる

で、言われたのが、これ。

「Macでは使えないの?」

今は Windows だけ。正直、痛いところを突かれた。

その日の夜は、検索の引っかかりと、索引が最後まで作り直されない不具合を直して、新しい版を Microsoft Store に出した。Mac は、宿題。

7つめ:「haine、笑ったほうがいいよ」

僕は「灰華 -HAIKA-」ってバンドの動画も作ってる。ボーカルの haine は、これまで「笑わない」というルールでやってきた。

いま公開しているショートは、この「笑わない」haine。

「刹那 -TRANSIENT-」のショート(10/13 公開)
「AS IS」のショート(10/15 公開)

会場で言われたのが、「笑ったほうが、親しみがわくよ」。

その夜、ルールを変えた。カバーやサムネの顔はそのまま。ショート動画では、歌詞に合わせて笑ったり、叫んだりしていい。

作り直したショートは、もう予約してある。

  • 10/21(水)19:00「限界 -BREAKING POINT-」:叫んで、客席を煽る haine
  • 10/25(日)19:00「小春」:私服で、笑う haine
10/25 公開の「小春」から
10/25 公開の「小春」から

人の一言で、決めごとがひとつ変わった。

灰華の曲は、haikaband.com から聴ける。

8つめ:漫画の作画も、裏で進んでた

漫画「行政バグります!」も描いてる。この日は、16話「地下の逆襲」の作画を進めてた。

AI に描かせて、別の AI に編集者として採点させる。80点を超えたら出せる、という決まり。

16話は最初57点。描き直しを重ねて、この日の夕方に81点、「出せる」になった。

この日、僕が漫画に出した指示は4回だけ。「ChatGPTで再開して」「1で続けて」くらい。あとは AI が、描いて、採点して、また描き直してた。

16話「地下の逆襲」の15ページ(作画を確かめる用)。青い「差し替え」の札が、描き直したコマ
16話「地下の逆襲」の15ページ(作画を確かめる用)。青い「差し替え」の札が、描き直したコマ

まんなかの綱引きのコマは、この日の夕方に描き直したもの。

「行政バグります!」は、ここから読める。

ログを見て、思ったこと

この日、僕がやってたのは、人の話を聞くことと、案をぶつけること。あとは遊んで「ここ詰まる」と言ったり、気になったことを口に出したりするくらい。

手を動かしてたのは AI。

だったら、黙ってる必要、ある?

この日いちばん楽しかった2つめも、会場で話したから生まれたものだった。

6つめと7つめも、会場で言われた一言から。haine の笑顔は、その日の夜のうちに入れた。

なので、次は「もくもく会」じゃなくて「しゃべくり会」をやってみたい。しゃべって、その場で AI に作らせて、その場で見せる会。

ただ、仕上げは別だった。この日も、帰ってから夜中まで、家で一人でやってた。

しゃべくり会、やってみたら、また書きます。

※ ちなみに、この5時間には、90分ほどランチに出ていた時間と、ここには書けない仕事の時間も入ってる。作業だけに集中したら、あと1.5倍くらいは進められそう。

この記事を書いた人

tsubasatwi( つばさ)

国立工業高専卒業(新居浜工業高等専門学校)
「イベント×IT×営業」のカスタマーサクセスマネージャーとして活躍。セールス→構築管理運用まで全体プロジェクト管理の豊富な経験あり。

・主にITに関するイベント集客/法人営業/開発を担当
・大手通信会社を中心にエンタープライズのIT導入を担当(B2B)

DMMで日本初の NoCodeサロン を運営
「NoCodeCamp プログラミングを使わないIT開発 」
https://lounge.dmm.com/detail/2549/