香川での研修の合間に、ずっと気になっていた屋島へ足を運んできました。高松の市街地からひょっこり突き出した、テーブルのように平たい山。あの独特なシルエットを下から眺めるたびに「一度は登ってみたい」と思っていた場所です。今回ようやく、その頂上にある屋島寺(やしまじ)までお参りしてきたので、写真とあわせて記録を残しておきます。
まずは大階段からスタート

青空に向かってまっすぐ伸びる参道の大階段。背後にそびえるのが屋島の山体です。この景色を見た瞬間から、もうテンションが上がりっぱなしでした。平日の朝だったこともあり、人もまばらで空気が澄んでいて、お参りには最高のコンディション。
朱塗りの山門に迎えられる

鮮やかな朱色の山門。青空とのコントラストが本当に美しくて、しばらく見惚れてしまいました。屋島寺は四国八十八ヶ所霊場の第八十四番札所。奈良時代に鑑真和上が開いたと伝わる由緒あるお寺で、ご本尊は十一面千手観世音菩薩です。

せっかくなので山門の前で一枚。影でちゃっかりピースしているのはご愛嬌ということで。
屋島城跡 ― 飛鳥時代の山城

屋島でぜひ見ておきたかったのが、この屋島城(やしまのき/やしまじょう)跡。どっしりと積まれた石垣が復元されていて、思わず足が止まりました。

この屋島城、実はとんでもなく古い。飛鳥時代、白村江の戦いで唐・新羅の連合軍に敗れた日本が、本土防衛のために築いた古代山城のひとつなんです。瀬戸内海を一望できるこの立地こそが、まさに「天然の要塞」。1300年以上前の人々が、同じ景色を見ながら国防を考えていたと思うと、ちょっと鳥肌ものでした。
山頂からの絶景 ― 瀬戸内海を独り占め

そして屋島といえば、なんといってもこの眺め。展望台から見下ろす瀬戸内海は、光を受けてキラキラと輝いていて、思わず声が出ました。手すりの看板にある「かわら投げ」は、素焼きの小さなかわらを崖から投げて願掛けする屋島の名物。みんなが思いを乗せて投げてきたんだなぁと。

反対側を向けば、高松の市街地と讃岐平野がどこまでも。ぽこぽこと丸い山が点在しているのが讃岐ならではの風景で、なんとも可愛らしい。

夕方近くの瀬戸内海。穏やかな海に島々が浮かぶこの景色は、何時間でも眺めていられそうでした。
飛鳥の山城から、源平合戦の舞台へ

現地にあった解説パネルがとても分かりやすかったので、最後に紹介。屋島は、飛鳥時代に外国の脅威に備えて築かれた「要塞」の山が、約500年後には源平合戦(屋島の戦い)の舞台になった場所。那須与一が扇の的を射抜いた、あの有名な逸話の舞台でもあります。
同じひとつの山が、時代によって「国を守る城」になったり「源平が激突する戦場」になったり。歴史の重なりを足で感じられるのが、屋島歩きの一番の醍醐味だなと思いました。
香川での仕事はまだしばらく続きますが、こうして合間に土地の歴史と絶景に触れられるのは、出張ならではの楽しみ。次は晴れた日にもう一度、かわら投げにリベンジしに来たいと思います。


